マケドニア王ミシェイルによる「暗黒竜と光の剣」アテンダント●第十八章「悪の司祭ガーネフ」

ゲーム!

 

 

身体中のあちこちが痛い気がするが、まあ気のせいと割り切って話を続けよう。

我が国マケドニアを下したマルス王子たちは、ガトーのワープ魔法によって前々から招待を受けていた幻の都テーベに移動した。

「来るがよい」というだけあってマルス王子をきちんと待っていたガーネフは、相手の陣営に神竜族の王女チキを見つけて一瞬「え?」という顔をしたが、「いや、自分にはまだ神剣ファルシオンがある」と気を持ち直したようだった。

 

…ガーネフは師であるガトーが「オーラ」という光の魔道書を自分ではなくミロアに託したことに怒り、ガトーが持つ闇のオーブを奪い去って、そこから黒魔術に手を染めるようになったという。

暗黒魔法マフーを編み出し、さらには人類抹殺を企てるメディウスとさえ手を組んだが、これは表面上のことだけであり、アカネイア王国と世界が滅びた暁には神剣ファルシオンと神竜族のチキを手に、メディウスさえ従えようと考えていたらしい。

さすがは生粋の人間というべきか、考えることが似通いすぎていて若干自己嫌悪に陥る。

 

そんな夢と希望に満ちたガーネフだったが、案の定というかなんというか、乗り込まれて数時間後にサクッと撃破されていた(合掌)。

これについては暗黒魔法マフーを封じるスターライトの魔道書とその使用者の功績が大きい。

当初は父の敵を討つべく光の魔道士リンダが使うかと思われた魔法だが、結局、風の魔道士マリクに託された。

彼はマルス王子の姉エリス王女と親しかったそうで、そんな王女を今なお捕らえているガーネフを許せず、なにがなんでも自らの手で叩きのめしたいと熱く立候補したのだそうだ。

ガーネフを倒した瞬間に響き渡った「おととい来やがれ!!!!!」という熱いシャウトは、魔道士らしいとも魔道士らしからぬともいえるほどの肺活量だったという。

 

そんなこんなで、マルス王子はガーネフに囚われていた姉エリスを救出し、祖国の神剣ファルシオンを取り戻した。

ということはつまり…? そう、クライマックスはすぐそこだということだ。

紙芝居を見ている良い子のみんなも固唾を飲んでの見守り不可避。

おいそこ。クロム、ルキナ。椅子の上に立つな、危ないから座れ。

 

 

戻る

→第十九章「マムクートの王国」

タイトルとURLをコピーしました