ハイラル王国巫女姫ゼルダによるブレワイアテンダント3・閉ざされた台地(前編)

ゲーム!

 

 

一生遊べると気付いたリンクがストーリーを進めません。

 

実のところ、回生の祠でリンクが手に入れたシーカーストーンは能力が封印されており、多くのサポート機能を失っている状態です。

リモコンバクダン」「マグネキャッチ」「ビタロック」「アイスメーカー」「ウツシエ」。それらを復活させるためにも祠を巡らなければならないのに、今日も今日とて散歩と寄り道が止まらないのでした。

ご老人、リンクのワイルドな登攀技術に圧倒されていないで、祠の試練をこなすよう彼を説得してくださいませんか。

 

しかしこのご老人もこのご老人で曲者でした。

リンクが暇つぶしと好奇心と力試しの一環で祠の1つから「お宝」改め「克服の証」を持ってきた際、あろうことか「祠はあと3つある。だから克服の証もあと3つ取ってこい」などと抜かしやがったのです。

いけません。これはいけません。大人のこういうやり口が子供のやる気を削ぐのですよ。

話が違うとむくれるリンクに「はじめから1つとは言っておらん。それにお主なら1つも4つも変わるまい」とどこ吹く風。ジジィコラ最悪だなワレ。

ただ、ご老人には確かな年の功があって、リンクに動物の狩りの仕方を教えてくれたり木を切り倒すコツを教えてくれたり料理の手ほどきをしてくれたりと、協力する姿勢を惜しみませんでした。

リンクがピリ辛山海焼きを作った時などは手放しで褒め、もはや自分には不要だからと防寒着をくださったほどだったのです。

 

 

ご老人の手ほどきもあり、リンクは戦い(というかサバイバル)の勘を徐々に取り戻し、力試しを兼ねて真面目に祠に挑戦するようになりました。

各祠で「リモコンバクダン」「マグネキャッチ」「ビタロック」「アイスメーカー」をシーカーストーンに入力しつつ、祠の導師様たちから順調に克服の証を受け取ります。

そうしてどうにかこうにか証を4つ手に入れた直後に、待ってましたとばかりにご老人がリンクを訪ったのでした。

「ようやった。お主にすべてを話そう。…4つの祠が交わる場所に行け」

リンクはあからさまに「なぜこの場で話さないのか」という顔をしましたが、ご老人はとにかくリンクに時の神殿跡に行くよう促します。雰囲気的に必要なのでしょうね。

無残に壊された時の神殿には、けれど荘厳な女神像が残されていました。世界がこのようになっても女神ハイリアの威光は揺らがないのですね。

リンクは敬虔さと見学の中間くらいの眼差しで女神像を見つめます。ですが、そんな彼に女神様は応えてくださいました。

なんといっても退魔の剣の所有者、世を救う勇者ですものね。女神様はちゃんと見ていてくださっているのです。

 

『試練を乗り越え克服の証を授かりし者よ、4つと引き換えに望みの力を与えましょう』

 

…。

女神さま!? そんな直にお言葉をくださるのですか!?!? しかも気軽に力をお与えに!?!?!? 私が修行をしていた時はガン無視だったのに!?!?!?!?

 

『お行きなさい、このハイラルに安寧を』

 

お心の広い女神様は克服の証4つと引き換えにリンクに力を授けてくださいました。…マジあり得ないです、くじけそう。

 

 

 

ブレワイアテンダント4→閉ざされた台地(後編)

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